[01-18] 草の葉

死期が間近に迫ったジョセフ氏の傍らで彼の好きな詩集を読むカータージョセフ氏の傍らで詩集を読むカーター。詩集はアメリカを代表する詩人ウォルト・ホイットマン (Walt Whitman 1819-1892)のLeaves of Grass(草の葉)の一節。1855年、独立記念日にこの詩集を自ら植字し印刷して出版した

エピソードの中のジョセフ氏は国語の先生、つまり日本的に言えば米語の先生ですね、人生の最期にはやはり自国の国民的詩人を選んだのでしょうか。またこの回ではカーターが師であるベントンの指示に抵抗して、ジョセフ氏を看取ると言う記念的エピソード。

初版はわずか12編であったが、版を重ねる毎に書き足し最終版では長大な詩集となる。アメリカ文学を専攻しているも者は一度は読んでいるといわれる詩集です。カーターが読んでいる個所は「Passage to India」(インドを渡る)の第8節の一部。

和訳は下記の書籍から引用しました
草の葉(下) 〔全3冊〕 岩波文庫
訳者 : 酒本雅之
株式会社 岩波書店
ISBN 4-00-323093-05

Sailing these seas or on the hills, or waking in the night,
Thoughts, silent thoughts, of Time and Space and Death, like waters flowing,
Bear me indeed as through the regions infinite,
Whose air I breathe, whose ripples hear, lave me all over,
Bathe me O God in thee, mounting to thee,
I and my soul to range in range of thee.

たとえばこの海を走り、あの岡を歩み、あるいは闇のなかで目ざめれば、
「時間」、「空間」、「死」をめぐるさまざまな思い、言葉にならぬ思いが、水さながらに流れゆきつつ、
わたしを果てない国に連れ出されたかのような思いにさせる、
その国の空気を私は呼吸し、その国のさざ波がわたしの思いの聞き役となり、私の全身を洗ってくれる、
おお神よ、わたしをあなたの海に浸させたまえ、あなたをめざして登り行き、
私とあなたの魂があなたの国で生きるために。

Vital On3 2005-07-15

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